育てたいのは、どんな人?

AIで新しい売上をつくる人材を、AlphaDriveはAXアーキテクトと呼んでいます。事業を組み立て、関係者を動かす力と、AIを使って自ら形にする力を掛け合わせ、AI時代の事業開発を担う人材です。定義と考え方は、記事「AXアーキテクトとは?地域で育てる意義と、その育て方」で詳しく解説しています。

求められるのは、高度な技術者になることではありません。AIで何をつくれば顧客に喜ばれ、売上につながるかを考え、自分の手で形にして確かめられることです。営業でも、製造でも、事務でも、どの部署の社員にも候補になる人はいます。

誰を選べばいい?

選ぶときに気をつけたいのは、今の仕事で評価が高い人と、新しいことを起こす人が、必ずしも一致しないことです。

ホワイトペーパー『AXアーキテクトの実装論』は、変革を起こす人の特性を、物事のとらえ方、行動の特性、人との関係のつくり方、考え方の傾向の4つに分けて示しています。例えば、曖昧な状況を受け入れられること、まずやってみること、人を巻き込めること、未来を考えることです。決まった仕事を正確にこなす力とは、別の特性です。

社内で手を挙げてもらうのも一つの方法です。AIを自分から触っている社員、仕事の進め方に不満を持って工夫している社員は、候補になりやすい人です。年次や部署にこだわらず、まず1人か2人を選びます。

最初に、何を任せる?

同書は、AIの力は座学では身につかず、実際のプロジェクトの中で身につくとしています。育成の中心は、実践の機会を与えることです。

任せるテーマは、自社の実際の事業から選びます。例えば、新しい顧客層に向けた商品の紹介ページをつくって反応を確かめる、断られることの多い提案を見直して試す、といったテーマです。期間を区切り、例えば3か月で何を確かめるかを決めます。

あわせて、経営者が進み具合を見る場を決めます。週に一度、短い時間でもかまいません。つくったものを見せてもらい、顧客の反応を聞き、次に何を試すかを一緒に決めます。経営者が関わり続けることで、任された人は、自分の取り組みが事業の判断につながっていると実感できます。研修は、この実践を支える手段として選びます。

育った力を、どう会社に残す?

1人が経験を積んでも、それが本人の中だけにとどまると、会社の力にはなりません。

同書は、育成を一度の研修ではなく、4つの要素が循環する仕組みとして示しています。変革を担う人を見つけるアセスメント、互いに刺激し合うコミュニティ、実践の機会を与えるアサインメント、そして実践で得た知恵を事例として残し、次の人の学びに変えるコンピタンス・マネジメントです。

企業の中では、取り組みの結果を、うまくいかなかった理由も含めて社内で共有する場をつくることから始められます。次に任せる人は、先に取り組んだ人の経験から学べます。社内に仲間が少ないときは、地域の中で同じように取り組む人とつながる場を使う方法もあります。自治体などが主催する育成プログラムでは、企業の社員と行政の職員、学生が同じ場で学び、互いの取り組みから刺激を受けています。

11月6日(金)19時からのウェビナー「地域企業が“稼ぐ力”をAIで高める方法」では、社内でAXアーキテクトを育てる進め方と、自治体と連携した各地の実践をご紹介します。参加は無料です。

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