豊田市では、何をしている?
豊田市が主催し、AlphaDriveが運営した「TAKEOFF Camp 2026」は、地域の中から新しい事業の担い手を見つけ、育てるプログラムです。2026年8月8日から9月5日までの4日間と自主活動に、高校生、高専生、大学生、社会人の23名が参加しました。
参加者は、初日からAIを使って自分のWebページをつくりました。2日目には市内外のものづくりの現場や地域の経営者を訪ね、仕事や事業の課題に触れました。その後はチームでプロトタイプをつくり、想定する利用者に見せて、反応をもとに直しました。最終日には7チームが成果を発表し、職人の技術を音声で記録するサービスや、高専生の経験を共有するサービスなどが生まれています。
刈谷市では、何をしている?
刈谷市のイノベーション企業化プログラム「ELEVATE」は、市内の中小企業が自社の技術やノウハウを見直し、新しい収益につながる事業をつくるためのプログラムです。刈谷市が主催し、AlphaDriveが運営しています。
2026年度は、7月と8月に事業づくりを学ぶセミナーを開き、9月に市内の中小企業8社を採択しました。ビジョンを考えるワークショップを3回、各社10回の個別メンタリングを行い、顧客の困りごとや提供する価値を確かめながら、AIを使ったプロトタイプの制作にも取り組みます。2027年3月15日に成果報告会を予定しています。
磐田市では、何をしている?
静岡県磐田市とAlphaDriveは、2026年7月8日に、地域AXの推進とAXアーキテクトの育成に関する連携協定を結びました。
8月25日・26日には、磐田商工会議所を会場に、企業と市職員の合同研修を開きました。精密板金のメーカー、建設会社、プロラグビークラブ、ばねの製造会社、商工団体と、市職員6名の、あわせて14名が参加しています。参加者は自分の業務を分類し、「100倍」の変化を目指せるテーマを1つに絞って、2日間でコーポレートサイト、業務アプリ、報告資料、交付金の申請を支援するシステムなどをつくりました。市長も参加者として2日間を過ごし、災害対策本部の動きをシミュレーションするシステムを試作しています。
研修の後は、選定した企業1社への約3か月の伴走と、市職員への行政AXの伴走を続けています。12月に成果報告会を予定しています。
室戸市では、何をしている?
高知県、室戸市、AlphaDriveの3者は、2026年9月29日に、AX人材の育成に関する連携協定を結びました。
10月から12月までの約3か月、海洋深層水を使った商品を製造・販売する室戸海洋深層水株式会社と、飲食店を営み、ふるさと納税向けの商品も手がける釜めし初音の2事業者に伴走します。業務の進め方とAIの活用状況を確かめたうえで、業務の手間を減らす取り組みと、収益を高める計画づくりを進め、事業者自身がAIを使いこなせる力を育てる計画です。2027年1月に成果と課題を整理し、県内の他の地域でも使える支援の形を検討する予定です。
4つの現場から、何が見えてきた?
4地域は、対象が学生と社会人、中小企業、企業と行政、小規模な事業者と、それぞれ異なります。それでも、共通して見えてきたことが3つあります。
1つめは、参加者が自分でつくる時間を中心に置いていることです。講義を聞くだけでなく、自分の仕事や関心を題材に、その場でAIを使って形にします。TAKEOFF Campでも磐田市の研修でも、参加者全員が成果物をつくりました。
2つめは、つくったものを現場で確かめる期間を、はじめから組み込んでいることです。研修やワークショップの後に、伴走やメンタリング、自主活動の期間を置き、実際の顧客や利用者に見せて直すところまでを取り組みの範囲にしています。
3つめは、立場の違う人が同じ場で学んでいることです。磐田市では企業と市職員が、豊田市では学生と社会人が、同じ研修に参加しました。地域の担い手どうしがつながるきっかけにもなっています。
どの取り組みも、地域にどんな成果をもたらすかは、これから確かめていく段階です。今後の成果報告会などで分かったことは、このサイトの事例ページで順次紹介していきます。
11月6日(金)19時からのウェビナー「地域企業が“稼ぐ力”をAIで高める方法」では、自治体と連携した各地の実践と、地域AXの支援メニューをご紹介します。参加は無料です。