AIOとは
AIOは「AI Optimization(AI最適化)」の略です。AIが質問に答えるときに、お店の情報が読まれ、正しく紹介されるように整えることを指します。LLMOやGEOと呼ばれることもありますが、店にとってやることはほぼ同じです。
Google検索の一番上にAIがまとめた答えを表示する「AIによる概要(AI Overviews)」を、AIOと略すこともあります。日本では2024年8月に始まった機能です。ここで言うAIOは、このAIによる概要に加えて、ChatGPTやGeminiなどに店を聞く場面の全体を相手にします。
AlphaDrive REGIONは、地域で取り組むAIOを「地域AIO」と定義しています。地域AIOは、地域における収益進化AIの手法の一つです。AIの答えを地域の新しい顧客との接点ととらえ、何の会社・何の店として名前が挙がるべきかを定め、人手では続けられなかった発信と確認をAIで回し続けて、新しい売上をつくります。
店選びの入口が、SNSからAIへ移る可能性
店選びの入口は、少しずつSNSからAIへ移っていく可能性があります。
いま、地域の店の集客の中心は、InstagramなどのSNSと、Googleマップです。新しい店を知るのはSNSで、場所と口コミを確かめるのは地図、という人は多いでしょう。
一方で、調べ物の入口としてAIを使う人が増えています。サイバーエージェントの調査(2026年2月、全国の10〜60代9,278人)では、検索するときに生成AIを使う人は37.0%でした。2025年5月の21.3%から、9か月で15.7ポイント増えています。
AIに「この近くで、週末に家族で行ける焼肉店は?」と聞けば、候補の店と、それぞれを選んだ理由が返ってきます。SNSで流れてくる投稿を眺めるより早く、自分の条件に合う店にたどり着けます。店を探す行動の一部は、これからSNSからAIへ移っていくと考えられます。
AIは、SNSとは別のルールで店を選ぶ
AIが店を選ぶルールは、SNSで店が見てもらえるルールとは違います。
SNSで店が見てもらえるかは、フォロワーの数、いいねや保存の数、アプリが投稿を勧める仕組みで決まります。写真や動画で目に留まる力が、そのまま強さになります。
AIが店を答えに挙げるときに見ているのは、聞かれたことに合う店かどうかを、Webに出ている情報から確かめられるかです。Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるには、ページが検索に登録され、検索結果に表示できる状態であることが前提だとしています。営業時間、料金、席の数、駐車場、子ども連れで入れるかといった情報が文字で外に出ていなければ、SNSで人気の店でも、AIは候補に挙げにくくなります。
つまり、SNSでの人気が、そのままAIの答えに挙がる力になるとは限りません。反対に、SNSの発信が得意でない店にも、AIの答えに挙がる余地があります。
先に動いた店が有利な理由
いまのAIOでは、先に動いた店が有利です。AIの答えに挙がる店は数件で、その材料は、時間をかけて積み上がるものだからです。
AIは、お店のサイトや地図の店舗情報だけでなく、口コミ、地域の情報サイト、地元の新聞や情報誌の記事など、いくつもの情報を突き合わせて答えをつくります。口コミが増えるにも、紹介記事に載るにも、時間がかかります。早く情報を整え始めた店ほど、AIが読める材料が厚くなっていきます。
そして、答えに挙がる枠は、一つの質問につき数件しかありません。同じ地域で同じお客さんを取り合う店の中で、先に材料をそろえた店から、その枠に入っていきます。口コミや紹介記事の積み重ねは、後からお金をかけても、一度に追いつけるものではありません。
MEOとの違い
MEOは、Googleマップなど地図の検索で、店を上位に表示させるための対策です。AIOは、AIの答えの文章の中で店の名前が挙がり、正しく説明されるための対策です。
土台は共通です。店名、住所、電話番号、営業時間を、地図の店舗情報、お店のサイト、予約サイトのどこでも同じにしておきます。Googleも、AIの機能に関する案内の中で、ビジネスプロフィールの情報を最新に保つよう勧めています。MEOをやめてAIOに切り替えるのではなく、MEOの上にAIOを重ねると考えてください。
まず整えたい、お店の情報
多くの店で足りないのは、店主にとって当たり前すぎて、書いていない情報です。
例えば、料金が「〜円から」だけで、実際にいくらかかるか分からない。メニューが写真だけで、文字になっていない。駐車場の台数や、最寄りの駅から何分かが書いていない。子ども連れやベビーカーで入れるかが分からない。美容室なら、得意な施術やスタッフごとの得意分野が書いていない。
地元の常連さんなら知っていることも、AIは書かれていなければ知りません。こうした情報を、お店のサイトと地図の店舗情報に文字で載せましょう。新しいメニューや営業時間の変更など大事なお知らせも、SNSに投稿するだけでなく、サイトと地図の店舗情報に文字で残しておきます。
あわせて、どんな店として名前が挙がりたいかを決めておきます。「〇〇駅の美容室」の一覧では、駅前の大きな店やチェーンと並びます。「くせ毛を活かしたショートが得意な美容室」のように、店の強みがそのまま答えになる一覧なら、一番に挙がる余地があります。
店の外にある情報
AIは、店の外にある情報も読んで答えをつくります。店の外の情報は、地元のつながりが生きるところです。
料理や施術の中身、店の雰囲気が具体的に書かれた口コミは、AIの説明の材料になります。観光協会や商店街のページ、地元の新聞や情報誌、地域の情報サイトに載ることも効きます。こうした地域の情報源は、全国チェーンより地元の店のほうが載りやすい場所です。掲載や取材の機会には、お店のサイトと同じ説明を渡します。
小さな店でも続けられる
AIOは、小さな店でも続けられます。最初は、お客さんが聞きそうな質問を5〜10本決め、月に1回、同じ質問をAIに聞いて、お店の名前が挙がったか、どう説明されたかをメモするだけで構いません。予約や来店のときに「何で知りましたか」と聞き、AIから来たお客さまを数えると、効果も見えてきます。
AlphaDrive REGIONの「地域AX Category-First AIO」は、地域AIOに取り組む地域の企業・店舗・自治体のための支援です。事業開発の視点から、何の会社・何の店として名前が挙がるべきかを先に定め、発信と確認をAIで回し続ける仕組みを、社内につくります。運用の手が足りないお店には、実務の代行も用意しています。
